第8回 エチオピア・イエメンのコーヒー豆

エチオピア・イエメンのコーヒー豆は、モカと呼ばれています。

モカとは、イエメンの首都サナアの外港であるモカからかつてコーヒー豆が多く積み出されたことに由来する、コーヒー豆の収穫産地を指すブランドである。

かつてモカの港からは、イエメン産のコーヒー豆の他、対岸のエチオピア産の豆も一緒に輸出されたため、両国産のコーヒー豆を合わせて「モカ」と呼んでいる。

品種
ともに長い間に自然状態で変異、交配を繰り返したため品種を特定することができにくいのか、通常は原種に近いとの説明にとどまっています。イエメンはモカ種との表記される場合も。
ともに小粒の豆が多く、かつ不揃い。イエメンは丸めでショート・ベリー。エチオピア(特にハラー)は長形でロング・ベリーと呼ばれ、少し形の違いがありますが、最近は形も似てきています。

モカ臭
イエメン、エチオピアのコーヒーのみが有する独特の香りです。

産地・格付け

イエメン産のコーヒー豆
特に「モカ・マタリ」ともいい、イエメン北西部の高地産である。さわやかな香りと強い酸味のある味わいが特徴で、かつて「コーヒールンバ」に唄われていたためか、日本でも人気が高い。「No.9」というのが、欠点豆の混入が比較的少ない等級であるが、ブラジルのNo.2抔と比べると数倍から十倍ほどの欠点豆があり、焙煎に際しては、入念なハンドピックが必要である。

産地=マタリ(10%)、シャーキ(15%)、サナア(25%)、ホデイダ(50%)

格付けも信用できません。地域名による品質の評価はマタリ→シャーキ、サナア→ホデイダの順です。生産量が少ないにもかかわらず、出回っているのはほとんどマタリのみ。

エチオピア産のコーヒー豆
アラビカコーヒー発祥の地といわれるエチオピア、コーヒーの名の由来といわれるカファ地方、南部のシダモ地方や、 中部東部のハラー 、ディマ、レケンプティなど、収穫地名をつけて販売されることが多い。

エチオピアのコーヒー豆は、欠点豆の混入率によって格付けされています。

グレード1    ~3
グレード2    ~12
グレード3    ~27
グレード4    ~45
グレード5    ~90

等級には欠点豆の混入率によって、グレード1~8までに分けられています。 日本に輸入されているのはグレード5以上のもので、 水洗式タイプはグレード2に格付けされています。 水洗式タイプで代表的なものが、イルガチェフェで、 非水洗式タイプの代表的なものにモカハラーがあります。

今回試飲したコーヒー

エチオピア イルガチャフィー ベレカ G1

シダモ地方のイルガチャフィー地区で栽培され、ウォッシュド式で処理されたモカ。 通常のイルガチャフィーG1よりもさらに高品質で、こだわりを持って作った商品です。紅茶を思わせるようなフレーバーと甘味が特徴的。ハンドピックとカッピングを何度も繰り替えし、【ベレカ】レベルに仕上げています。

味覚について

浅煎りの味覚
まずレモンティーのような香りがして、後からマスカットや柑橘系の香りがします。砂糖を溶かしたような甘味もあり、やや強めの酸味が特徴的です。

中煎りの味覚
レモンティーやマスカット、梨のような香りと甘味、ローストしたクルミのような香りがします。ボディーがしっかりしつつも、マイルドな印象もあります。

中深煎りの味覚
やや苦みが先行しつつも、アッサム紅茶のような香りがほのかにします。苦味とほのかな紅茶風味を楽しみたい方にはおススメです。

生産地情報
生産地 : シダモ地方イルガチャフィー地区 標高 : 約1,900m
詳細

商品規格 G1
精選方法 ウォッシュド
収穫時期 1-3月
クロップ 13/14

エチオピア イルガチャフィー チェレレクトG1

品質に強くこだわって作った商品で、【ナチュラルモカ】の香りを存分にお楽しみいただけます。品質に強いこだわりをもった指定業者が直接、完熟チェリーを買い付けていること(ECXというオークションを通さずに、コチェレのチェレレクト周辺農家より直接買い付けたチェリーを輸出ロットまで仕上げています。)

味覚について

浅煎りの味覚
飲む前からナチュラルモカの香りが広がります。ナチュラルモカの甘味、香りを存分に楽しみつつ、柑橘系の酸味もしっかり楽しみたい方にはおススメ焙煎度。紅茶のような香り、青リンゴのような爽やかなフレーバーもあります。アフターフレーバーはすっきりしつつも、香りが少し広がります。

中煎りの味覚
ナチュラルモカの甘味と香り、適度な酸味を楽しみたい方にはおススメ焙煎度。アフターフレーバーは、甘味が残りつつもすっきりしています。

中深煎りの味覚
ナチュラルモカの甘味、香りだけではなく、クルミのような香りも。中煎りよりもボディー感が増し、アフターフレーバーで甘味と苦味が広がります。香り、酸味、ボディーのバランスがいいです。

生産地情報●地 域 :エチオピア イルガチャフィー コチェレ チェレレクト周辺●産地標高   : 1,900m
詳細

商品規格 G1
精選方法 ナチュラル
収穫時期 10-12月
クロップ 13/14