第37回ブラジル COE2016 Pulped Natural #18 ファゼンダ・ティジュコ

ブラジル COE2016 Pulped Natural #18 

ファゼンダ・ティジュコ

標高         1280-1315m

エリア       バイーア州ピアタン

品種         カトゥアイ

農園名       ティジュコ農園

生産処理     パルプド・ナチュラル

生産者       アントニオ・ヒグノ/ゾラ・オリビエラ

備考欄

Brazil Cup of Excellence 2016 Pulped Natural #18 / Score:87.03

カッピングプロファイル

ピーチ、ホワイトワイン、ハニー、ジューシー、クリスプ、コンプレックス

ティジュコ農園は、バイーア州ピアタンに位置し、約10年前からスペシャルティコーヒーの生産をスタートさせました。きっかけは、彼女の義父であるアントニオ・リグノ・オリビエラ氏。この地のコーヒー生産におけるスペシャリストで、サンジュダス・タデウなどを所有、ゾラさんは幾度もCOEを獲得する義父に大きな影響を受けたと言います。かくして、アントニオ氏から、コーヒーのいろはを教わり、ピアタンの地利を活かした伝統的で高品質なコーヒーの生産が始まりました。そして、2010年に初めてCOEを獲得。昨年末に開かれたCOEブラジルEarly Harvestでは、3位、92.26点を獲得しプレジデンシャルアワードに輝きました。この時のCOEは、開催100回の記念大会で、1位は義兄弟のカンディド氏が営むオーロ・ベルデ農園、2位は義父のアントニオ氏のサンジュダス・タデウ農園が獲得というファミリーの特別なエピソードになりました。

バイーア州のコーヒー生産

バイーア州のコーヒー生産は、他のブラジルコーヒーの生産と大きく違う点があります。1つは、ブラジル国内のコーヒー生産地の中でも標高が最も高く、1300m〜1400mに至るバイーア州の環境。この標高の恩恵に加え、この地区特有の朝の霧が、コーヒーに明るく甘みを帯びたアイディティを吹き込みます。 ティジュコでは、ピークになると1日に農園を2周回って手作業でピッキングが行われます。ピッカーは近隣に暮らす女性が多く、丁寧に収穫作業を手伝ってくれます。その後、トラクターですぐにパルパーに運び込まれ果肉除去、パティオでの乾燥と撹拌と息をつく間もなく生産処理が進められます。ティジュコやオーロ・ベルデにみられるクリーンカップは、こうした収穫精度や生産処理における努力が多大な影響を与えています。ピアタンのマイクロクライメットを存分に楽しむことのできる多様性あふれるカップを是非お楽しみください。

Brazil Cup of Excellence 2016

ブラジルCOE2016審査会は、昨年2016年10月23日~29日にかけて、パラナ州ジャカレジニョで開催されました。例年、Early/Lateと日程を分けて審査会が行われていましたが、2016年は期間中にナチュラル・パルプドナチュラル2つの審査会が同日程で行われました。 パルプドナチュラルは、343ロットがエントリーし、40ロットがナショナルステージを通過、国際ステージでは2つのラウンドとTOP10ラウンドを経て、24のロットが86点以上の評価をされ、COEの栄冠に輝きました。オークションは、12月6日に行われました。

カッピングコメント

イキイキとしたアシディティと甘さ

バイーアのコーヒー豆の特徴として、豆質が他のエリアのブラジルに比べて硬質な傾向があり、焙煎は調整がいるように感じます。カッピングでは、カップの透明度や明るく甘さの伴う風味が非常に心地よかったです。 コンスタントにトップクオリティのスペシャルティコーヒーを生産し、COEも近年は毎年受賞しており、名実ともにブラジルを代表する優れた生産者家族だと感じます。